「ビーグル犬は無駄吠えが多くて飼いにくい」。ビーグル犬に関する情報として一番多いのは無駄吠えのことでしょう。
これを理由にビーグル犬と暮らすことをあきらめていませんか?
結論から書くと「ビーグル犬に無駄吠えはありません」。
吠えるのには必ず理由があるので「無駄吠え」ではないからです。
理由、つまり原因があるということは解決することもできます。
なぜなら、我が家で一緒に暮らすビーグル犬のみょうちゃんは、家の近くを知らない人が通ったときに『わん!』と一声吠えるだけで、それ以外に吠えることはほとんどないからです。
自分のなわばりに近づく知らない人に一声吠えるのは、当たり前の行動だと思っています。
ピンポンが鳴る前に教えてくれて助かるくらいです。
この記事では、ビーグル犬が無駄吠えしないようにするために飼い主さんが気をつけるべき「一番大切なこと」を書きます。
記事を読み終えることで、ビーグル犬と一緒に暮らしたいという気持ちがもっと強くなれば嬉しいです。
もくじ
「ビーグル犬は無駄吠えが多い」と思われる理由
どんなワンちゃんでも吠えることはあります。
動作以外で何かを伝えるには吠えるしか方法がないので、当然のことですね。
そんな中、どうしてビーグル犬は無駄吠えが多いと思われてしまうのでしょう。
ビーグル犬は「森の声楽家」と言われるほどよく通る大きな声を出します。
他のワンちゃんと同じように吠えても、声が大きいので目立ってしまいます。
ビーグル犬だから吠え続けるということはないのですが、吠えたときの声が大きいので「ビーグル犬は無駄吠えが多い」というイメージができあがってしまったのでしょう。
群れで暮らし、群れで狩りをしたビーグル犬。
群れ、つまり家族のことをとても大切にしてくれます。
反面、自分のこともかまってほしいという気持ちが強いのです。
何か不安を感じたとき、何かしたいとき、一緒に暮らす家族にそれを積極的に伝えたいと思うので、合図を送ったり吠えたりします。
吠える理由と合図を知れば無駄吠えは防げる
「無駄吠えが多い」「吠えるから嫌」と感じるのは、静かにしてほしいのに吠え続けるからですよね。
吠える理由と合図を知っていれば、事前に防いだり、吠えてもすぐに静かにすることができます。
自分のなわばりに知らない人が近づいた、変な音(雷、雨、地震)が聞こえた。そんなときに不安を感じて吠えることがあります。
オシッコがしたくて外に出たい、お腹が減ったからごはんが食べたい、一緒に遊びたい。
そんなときに吠えることを「要求吠え」と言います。
散歩中に大好きな人に会った、いっぱいなでてもらえた。
嬉しくなって、興奮して吠えてしまうことがあります。
吠える理由、どんなときに吠えるかということをしっかり理解しましょう。
本当の「無駄吠え」というものはなく、必ず理由があります。
そして理由ごとに犬が行う事前行動(合図)を見つけて覚えれば、事前に防いだり、吠えることをやめさせることもできます。
不安を感じるのは突然のことが多いので合図を見つける時間がないかも知れません。
でも緊張感などは耳が立つことでもわかります。ビーグル犬は垂れ耳なので立つのではなく耳が後ろに動く感じ。
ビクッとしたな、警戒しているなと気づいたら、優しくなでて緊張をほぐしてあげましょう。
抱っこして、ビーグル犬が不安をいだく「知らない人」や「雨」を見せてあげることも有効です。
定期的に来る郵便局の人、音をたてて水が降ってくるものと理解できれば、次回からは不安に感じたり、警戒することが減ります。
たぶん一番多くて問題になるのは、この「要求吠え」でしょう。
犬が要求することを理解できず、関係のない対応を続けても吠え続ける可能性があります。
たとえばオシッコがしたいときクンクン匂いを嗅ぎ回ることがあります。
その行動をしたあとでドアや窓に近づいたら「外でオシッコしたい」という合図。
いつもごはんをもらえる場所(たとえば台所)に行ってお座りして待っている。
これは「お腹が減った」という合図。
吠える前の合図を見つけ、外に出してあげたり、ごはんをあげれば吠えることはありません。
ただ場合によっては、要求がわかっていてもすぐには対応できないこともあります。
オシッコで外に出たいけど雨が降っていたら、カーテンをあけてビーグル犬に話しかけましょう。
『雨が降っているから外には行けないよ。家の中にあるトイレでしてね』
手が離せないときに台所でごはんを待っていたら『お腹減ったんだね。これが終わったら準備するから少し待ってね』と話しかけてください。
要求に応えられない理由をしっかりと教えてあげましょう。
ビーグルは利口な犬です。無視せずにきちんと相手をして説明すれば理解してくれます。
うちのワンちゃんは人になでてもらうのが大好き。
散歩の途中で会った人になでてもらうと、だんだん嬉しくなってきます。
しっぽをブンブン振って、じっとしているのが我慢できない感じが伝わってきます。
このあとに『わん!』と一声吠えることがわかっているので、興奮が頂点に達する前にお礼を言って立ち去るようにしています。
間に合わないなぁと思ったときは『ごめんなさい。このあとにわん!って吠えます』となでてくれる人に伝えます。
突然大きな声で吠えられると、なでている人はびっくりすると思いますが、先に伝えていれば『あぁ、本当だぁ』と逆に面白がってもらえます。
「飼う」ではなく「暮らす」こと
吠える前にビーグル犬が行う行動として、我が家で一緒に暮らすビーグル犬みょうちゃんが出す合図をいくつか書きました。
この合図がすべてのビーグル犬に当てはまるわけではないと思いますが、すべてのビーグル犬が吠える前になんらかの合図を出すことは間違いありません。
吠える前の合図を見つけるには、ビーグル犬の行動をしっかり観察する必要があります。そのためには「飼う」のではなく「暮らす」こと。
実はこれが「一番大切なこと」なのです。
できれば室内で一緒に過ごす方が良いのですが、外飼いか室内飼いかという違いだけではなく、ビーグル犬の様子をしっかり見て対応することが「暮らす」ということ。
定期的にごはんをあげて、あとは知らないのでは「暮らす」ではなく飼っているだけです。
「飼う」だけでは、ビーグル犬の合図に気づくことはできません。
吠えることも防げないので「ビーグル犬は無駄吠えが多い」と嫌になってしまいます。
一緒に暮らすとビーグル犬のことがいろいろとわかってきます。
実はビーグル犬のほうも一緒に暮らす群れ(飼い主さんやその家族)のことをいろいろと勉強して覚えるのです。
そろそろお腹が減ったなぁと思っても、飼い主さんが夕食の支度で忙しそうだったらビーグル犬は終わるまで待つようになります。
当然ですが「要求吠え」もしません。
一緒に「暮らす」ことで、お互いに信頼関係が生まれるのです。
まとめ
ビーグル犬が好きだけど、大きな声で無駄吠えされたのでは無理!という人が多いと思います。
ネットを見てもそんな説明ばかりです。
でもこの記事に書いたとおり、一緒に暮らせば「無駄吠え」は防ぐことができます。
ビーグル犬が好きなあなた。あきらめずにビーグル犬と一緒に暮らしてみてください。
きっと、もっと大好きになるに違いありません。